新築工事が完成に近づき、もうすぐ入居!
..と、その前に、恒例の「床塗装」ですよ!
(写真は、プロジェクト「空のバルコニー」。床のセルフ塗装に没頭する施主さん本人^^。)
2014.12.5ようやく本文更新です~
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エスでは、床材として主に無垢材のフローリングを使用しています。
フローリング(木製)に、いろいろありまして、製品の作られ方で分類しますと
1.無垢材(むくざい)フローリング
2.複層材フローリング
に分けられます。
後者(複合材)はいわゆる合板型フローリングで、その表面材の厚さによっていろんなグレード製品があります。かつては安物っぽいものが多数を占めていましたが、最近はわりと満足のいく品質の製品もありまして、エスでは時々、必要とする性能に応じて採用することがあります。(使用目的によっては、複層材の方が良い場合も..)
でも、やっぱりメインは「無垢材」です。
採用する材種はいろいろ。空間のテイストに合わせて、施主さんと相談しながら選んでいます。
人間の足の裏は、とっても敏感なところです。
自分が踏んでいる「床」が、自然のものか、人工のものか、厚みはどれくらいあるか…ということが、足の裏を通して案外わかってしまいます。
質感のよい床の上では、心も気持ちも良くなります。
本当です。
そして、
質感の主役である「塗装」。
1.天然オイル(ワックス)
2.合成樹脂系(ウレタン樹脂など)
に分けられます。
とくに素足で過ごすことが多いリビングルームに床には、1の天然オイル(ワックス)が向いていると思います。
目を閉じて、
1.無垢材フローリングに天然オイル塗装
2.複合材フローリングに合成樹脂系塗装
の上に素足で立ってみると、その違いはホント歴然ですから。
そして、
「天然オイル(ワックス)塗装」は、歩行頻度にもよりますが、何年かごとに塗りメンテナンスした方がいいです。(無垢材ですから、まったくメンテしないで、エイジングで味が出てくるのを楽しむのもアリです。)
将来のメンテナンスの予行演習も兼ねて、また、これから自分がどんな床の上で暮らすのか..を実感していただくために、エスではこの床塗装仕上を「施主セルフ作業」として、新築工事に組み込むことにしています。(多少コストダウンにもなります)
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さて、ようやく本題です。
では、使用材料の紹介から。
・オスモカラー/フロアクリアー
http://www.osmo-edel.jp/lineup/osmocolor/product1.html#c1
いろんなメーカーから様々な製品が出ていますが、やはり定番のコレですね。早く乾燥するラピッドタイプもありますが、ちょっと早く乾きすぎて塗りにくい..ので、エスでは通常タイプのものを推奨しています。基本は2回塗り。1回塗った後、一晩乾かして、次の日以降に2回目塗装..が基本です。塗料は2度塗り分用意してください。塗ったときの「濡れ色(=濃い色)」を避けたいときは、クリアに少量の白顔料を調合してあるオスモ「フロアカラーナチュラル」という製品も可ですが、ムラなく塗るには少しコツが必要です。
ちなみに塗料のことを現場用語で「ネタ」と呼びます。覚えてください。
・コテ刷毛(こてばけ)
ネタの塗り広げ用です。数年前までは「タオル」などの布を使用していましたが、プロジェクト「月と太陽の家」施主さんチームの世紀の大発見(笑^^)により、コテ刷毛を推奨することにしました。
・刷毛、塗料取り分け容器
塗装作業には主にコテ刷毛を使いますが、細かい部分や階段などへ作業と、床にネタを”置く”(後述)作業のために「刷毛」が必要です。よって、あまり大きいものでなく4cm幅までのものがいいです。できるだけ毛が抜けにくいもので。
取り分け容器は、ネタを大量にこぼしてしまう事故を防ぐために、ぜひ必要です。決して倒れない弁当箱サイズのポリ容器(使い捨て)が推奨です。
・紙やすり、ボロ布、掃除機
じつは、ネタを塗るだけでは「いい仕上げ」に、なりません。塗る前の下ごしらえがとっても大切です。紙やすりは結構たくさん使います。15帖くらいの床で、お店で売っているサイズ5〜6枚は最低必要。#400〜#600くらいがいいです。ボロ布は沢山(スーパーのポリ袋いっぱいくらい)使います。掃除機は、ペーパー掛けのあとに使います。
・養生テープ、マスキングテープ、マスカー
まわりに塗装をはみ出させない、汚さないために必要です。テープの長さは、必要な数量を図面と現地から割り出してください。
・手袋(薄手の使い捨てビニル製。ドラッグストアで。)
ワイルドに素手で!でもOKですが、かなり手はべったり汚れます。あとで後悔します。オスモカラーは、お湯と石鹸で手を洗ったくらいでは落ちません。なかなか手ごわいですよ。(落ちなくて困ったときは、秘密の裏技を教えます^^。)
・保存袋、処分袋(スーパーのポリ袋)
2度塗り目(次の日)までの保蔵用、ゴミ処理用です。ちなみにオスモカラーは「自然発火のおそれあり」とアナウンスされています(よっぽどの条件が重なった場合に..だと思いますが)。処分は要注意です。
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..長くなっちゃいました。次号につづく!!