最近の休日は、趣味を兼ねて、我が家の晩ご飯の料理を担当。そして、ここ数日の業務では、住宅改修のキッチンプランを検討中。
何かと「キッチン」のことを考えっぱなしなのです。
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料理がワリと好きな僕としては、やっぱり「居心地のいいキッチン」がいいなあ..と思います。
そして、僕の設計する住宅では、料理好きなお施主さんたちの住宅を手掛ける機会が比較的多くて、キッチン重視のプランニングをすることが多いのです。
居心地のいいキッチン。
これが僕の住宅設計の基本のひとつかも知れません。
日当りとか、風通し、スペースの広さ、窓の大きさ..
色んなことを「リビングルーム並み」に大切にして、キッチンを考えるようにしています。
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たとえば、住宅作品「小鳥が自由に飛びまわる大きなリビングルーム」。
この住宅では、お施主さんとの打合せを通して、
「家全体を見渡せるキッチン」
「1日の大半をすごす、気持ちよい居場所」
「でも、完全にオープンにしない(キッチンまわりが汚くなっても見えないように)」
..というテーマを立てました。
そこで先ず、方位や近隣建物の配置状況をチェックして、1日を通して一番日当りが良く、風通しのいい場所を割り出し、そこにキッチンを置くこととしました。
南に向いた大きな窓は、木製のサッシ。
ナチュラルな素材感は家全体で統一されています。
その窓の外には広いデッキテラス。
デッキテラスでのBBQパーティーなどに対応しやすいのです。
そして、スペースの形状に合わせた、独自寸法のL型ステンレスカウンター。
お施主さんが希望した「シンプルな機能」に特化して、機器をビルトイン。
扉の面材も、リビングのインテリアに合わせて製作しました。
下の写真はテラスやリビングルームからの様子。
キッチンスペースとリビングの間は、目隠しを兼用した大きな冷暖房パネルを置いて間仕切としています。
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さてと。
今、プラン検討しているのは、逆に、あまり料理に時間をかけないご家族。
忙しい毎日の中で、できるだけシンプルかつ合理的にキッチン作業を実行したいとのご要望。
でも、だからこそ「キッチンを明るく、風通しよく」..と考えています。
キッチンが「裏」の場所にならないように、
むしろリビングルームとオープンに繋いで、広がり感を演出できるように。
キッチンを「料理の場所」という単一機能の中に閉じ込めるんじゃなくて、リビングの一部として使えるように。
..と、いろいろ考えながら作業中。
どんなキッチンが提案できるか、自分でも楽しみです。
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→エスの「間取りカタログ集」
キッチンを重視したプランを集めています。
http://open-g.net/press/archives/tag/キッチン