設計中プロジェクト「コモレビテラスハウス」。床仕上げを検討中です。
事務所のベランダに、いろんな素材を並べてみました。
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外構用の床素材。
エスでは、太陽の紫外線と、降り込む風雨にさらしながら素材を保管しています。
耐久性の試験を行なうと同時に、どうのようにエイジングして風合いを出していくのかを経過観察しています。
素材によって、
・汚れることで「味わい」が増すもの
・メンテナンスにより、汚れを防止しておきたいもの
・素材の経年変化が楽しめるもの
と、いろいろあることが分かります。
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さて、今回のコモレビテラスハウスでの床仕上。
このプロジェクトでは、自然素材の雰囲気を大切にしつつ、メンテナンスをあまり必要とせず、かつ、汚れの「味わい」はそれほど求めない方針です。
お施主さんとのミーティングを重ね、徐々にコンセプトが固まってきたところ。
再度いろいろな素材を並べ、体感していただいて、お施主さん本人のフィーリングを確かめます。
素材選びは、
性能、コスト、見栄え、全体のデザインバランス..がすべて大切なのは言うまでもありませんが、やっぱり一番重要なのは、住むひと本人のフィーリングです。
性能デザイン、ビジュアルデザインに時間をかけうえで、最後は結局「フィーリング」。
素材選びを成功させるコツだと思います。
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ところで、
手前にある木目の奇麗な小さなカットサンプルは、最近ここに加わった「サイプレス」というデッキ材。まだ真新しいフレッシュな素材です。
一般的に「木」は、年月とともに表情が変化していきます。
サイプレスなど、腐りにくくてウッドデッキに向いている素材でも、色合いはどんどん変化していくのです。どうなるか楽しみです。
その下に敷いてあるのが、2年ほど経過した無塗装の「レッドシダー」のデッキ材です。
少し赤黒くなっていますね。でもまだエイジングの途中。
さらに年月を経過すると、色素が抜けて少しグレーっぽくなる予定です。
このレッドシダーは「無塗装」ですが、今のところ腐食や割れは一切みられません。
このベランダのように、多少の雨をよけられる庇屋根があれば、塗装メンテナンスが不要であることが確認できますね。