住宅エコポイントと耐震改修助成の「合わせ技」


3月に書いた記事
を見てくださったモノ系情報雑誌(monoqlo)の記者さんに、先日、住宅エコポイントに関するインタビューを受けました。


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誌上においては、「今ひとつ、お得な制度ではない」という結論になっています。
インタビューでは、じつはもう少しつっこんだお話をしました。でも、記事テーマと合っていないので非掲載となった内容があります。
それを少し、今日のブログで書いておきましょう。
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たしかに、
住宅エコポイントだけでは、それほど「お得感」は無い。
もう少し他のことにも目を向けてみる必要があります。
たとえば、
「耐震改修助成金」というものがります。
各自治体が主体となって、古い住宅の耐震改修に助成金を設けているものです。
リフォーム工事のうち、
「耐震補強」に該当する工事部分に対して工事費の一部が助成される、というものです。
その助成上限額や基準は、各行政によってマチマチですが、概ね数十万〜百数十万。
およそ100万円弱というのが、ボリュームゾーンです。
とても大きい金額です。
でも、それだけで考えるのは、まだまだ。
ここで、
住宅エコポイントと耐震改修助成の「合わせ技」を考えてみましょう。
上限値ではありますが、両制度を単純に足し算してみると
「30万+100万=130万」。
ん?なんだか格段と魅力が増してきましたね。
新築はちょっと蚊帳の外ですが、リフォームを検討している方々には、非常にいい話です。
ここで、
ちょっと重要なことを書いておきましょう。
「住宅エコポイントのリフォーム部門の対象となるような古い住宅は、耐震強度も不足している場合が非常に多い。」
住宅エコポイントの対象となる「断熱補強工事」を実施するためには、当然、古い壁や天井を一旦解体して、軸組を剥き出しにするはずです。
その剥き出しになった「古い軸組」に何も補強を施さないというのは、リフォームの「性能アップ」という目的からすれば、ちょっと片手落ちです。
ただ「断熱材」を詰め込むためだけに壁を解体して、またすぐ元に戻す…という行為は、あまり合理的じゃない。
それにかかるエネルギーや金銭的なコストからいえば、「エコ(エコロジー&エコノミー)な作業」だとは言い難い。
ここは、
1)構造的に弱いところを見極めてから壁を部分的に解体。
2)しっかりと耐震補強。
3)断熱材を施工。
4)新しい壁仕上を行なう。
…という手順が賢いやり方だと思います。
方法論として重要なのは、
・的確な建物診断を行なう。(耐震、断熱、バリアフリーなど)
・その診断をもとに、「デザイン」を考える。
・空間の設計とともに、助成金やエコポイントが最大限利用できるようなコストプランニングを行なう。
..ということ。
エコポイントにしろ、
耐震改修助成にしろ、
基本的には「お役所のタテ割り的な制度」です。
それを、どう使うか?
というのが、「得するコツ」だと思います。
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GW中、家づくり(リフォーム)のことを考えている方々は沢山いらっしゃると思います。
こういう「合わせ技」がある、ということを情報として知っていただければ幸いです。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。