ブログしてる暇はないのだが、ちょっとだけ補足

忙しくてブログしてる暇はないのだが、ちょっとだけ前回の補足。
玉川上水の「計画道路」の件である。
左図、東京都建設局の情報ページからの抜粋画像をクリック拡大して見てください。(引用元


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いちばん上、「平面図」とかかれているのが、玉川上水上に完成させる計画道路の形状。
その下の「現況図」が現在の状況。
さらに「イメージ図」で、計画道路中央分離帯の考え方を説明している。
なんともウソが無いというか、正直な情報である。
緑をプロットされた「現況図」が正確にできているだけに、かえってショッキングでさえある。
さて「現況図」。
線状に続く現在の緑地帯は、ただの「線」で終わっていないことがよく分かる。
玉川上水に直接隣接している「屋敷林」や「公園緑地」などと複合して、広範囲なネットワーク状の環境域をつくっているようすが見て取れる。
で、「平面図」。
計画道路が施工されることによって、この環境域の成り立ちが完全にクリアされることが分かる。
そして、きれいに整備された安全な遊歩道がつくられ、別の「正しい」空間が生まれることが「イメージ図」に明らかにされている。
「正しい」と書いたのは、いろんな意味があるのだがここでは割愛。
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一方、現在の現地状況。

道路用地での立ち退きは確実に進みつつある。
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数年前、僕は行政による説明会に一度だけ出席したことがある。
今僕が知り得る情報は、現場の立て看板や配られたパンフレット、ウェブの情報だけである。
こういうことは、地権者や地元の有力者のあいだでイロイロあることだろう。
そのへん、僕は一切知らないし、タッチできる立場でもない。
そして、この話題を投稿するには多分遅すぎで、もうどうなるものでもなかろう。
何もアクションを起こしていないのにエラそうなことを書くな、と言われれば返す言葉も無い。
そう。僕は「良い」「悪い」を論じているのではなくて、たんに「嫌だ」という気持ちを吐露しているにすぎない。
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このまま進めば、広い道路ができて、周辺の用途地域指定が変更になり、高容積率の建物の建設が誘導されるだろう。ある意味で、大きな利益が地域にもたらされるはずだ。
そして
風景は一変する。
いや、それはイケないことじゃない。念のため書くけど。
実際、三鷹駅前と井の頭公園をつなぐ「風の散歩道」は、なかなかいい感じだと思う。
この「道」はまさに同じ事例。玉川上水の緑地を挟んで両側に道路がつくられたものだ。
(ただしこの三鷹事例は、駅前と有名公園を結ぶ散策道路である。ロケーション特性が久我山の事例と異なることに注意。)
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いやあ、
なんとういうか、寂しいね。
一応、僕は「空間計画」の専門家だから、あまり情緒的な発言はしたくない。
でも、
ガリガリっと削り取られていく隣接緑地の姿を見ていると、率直に「辛い」と感じるのである。
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いずれにせよ、
道路事業は始まってしまった。
ここで、ただ「イヤ」と言っているだけじゃ
どうにもならない。
どうしようか。
(080613 加筆修正)