新築用土地購入を検討中の方、相談を随時受付中です。で、その前に少しアドバイスを。

日頃、とても多くの「家づくりの相談」を頂いています。ありがとうございます。
メールでやりとりしたり、実際にお会いしたり、プランを提案させていただいたり、そして設計のご依頼を頂きを現実の建物へ..と様々なフェーズで対応しています。
今日は、そんななかでよく相談される「土地選定・購入」に関して少しまとめてみます。
家づくりは、最初はみんな「初心者」。
「何から相談したらいいか?」と、お悩みであろう方々に少しでも参考になれば幸いです。

  
 
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1.安くて、完璧な条件の土地は買えない。しかし..

とくに関東の都心部。これはほぼ真実だと思ってください。
あたりまえですが、いい条件の土地は、いい値段で売れます。相場を無視した取引は、まずありません。
もしも、お買い得な価格の物件を見つけた場合は、なんらかのマイナス要素があるのです。
じゃあ、理想の家はできないんじゃ?という疑問がありましょうが、そんなことありません。
不動産業界一般での常識をモノサシにするのではなくて、「自分」の価値観をモノサシにすればいい。誰が見ても完璧な土地を安く買うことは不可能ですが、自分の価値観で「十分」な物件を手に入れることは可能です。まずは、ご自身のライフスタイルをチェックしてみてください。
もちろん、ライフスタイルにあった土地とは..って、すぐに分かるはずがありません。そんなことも含めて、相談していただければと思います。ご相談くださる前に、少しご自身を掘り下げておいていただけるとスムーズかもしれませんね。

2.予算取りを明確にする。

そういう意味では、土地価格と建物工事費のバランスを間違えないようにしないと、計画自体が破綻します。必ず、前もって予算を決めてスタートするべきです。
まず、いくら用意できるか、自己資金をチェックをしたり、銀行ローンの仮審査(所得審査)を先ずは済ませて下さい。
と、ここまでは当たり前のことですが、その先が重要。
目当ての建築家(例えば、僕)に、予算計画を伝え、どれくらいの大きさの家が、どの程度のグレードでつくれるのか、問い合せて下さい。
例えば、エスの場合、過去事例を参考にお見せしながら規模と予算のバランスを説明させていただきます。エスの設計は、どれも同じ仕様で作っているわけではないので、いろんな予算イメージをご提示できます。ちょっとこだわった高グレードのものから、頑張って押さえたローコストまで。
これも、「自分のモノサシ」が重要。余分なものをつくる必要はないですし、その家族が「欲しい」ものにばっちりコダワレばいい。
じつはこれは、「自分たち家族にとって、何が大切なのか?」を考えるいいチャンスなのかもしれません。

3.建設資金を銀行ローンで。

多くの場合、住宅ローンをつかって資金を調達されると思います。
住宅ローンは、いろんな金融機関で様々な融資方法を扱っていますね。けっこうそれぞれ、条件が違うようです。必ずいくつかの金融機関をあたって下さい。場合によっては、土地購入の相談をしている不動産業者さんが紹介してくれる場合もありますが、自分でもいくつかチェックすべきです。
そこで、重要なことですが、銀行ローン相談に行ったら、必ず「設計事務所による注文住宅」であることを銀行担当者に明確に伝えてから話を進めて下さい。建売り住宅とは手続のプロセスが違います。
場合によっては、建売り住宅のケースしか経験のない銀行担当者に当たってしまい、その先を苦労してしまうことがあるようです。
「設計事務所による注文住宅」の場合、そのローン手続のなかで、予定建物に関する資料(見積、図面など)が必要とされる場面があり、様々な形式での提出が求められます。金融機関とは十分に打合せし、その「必要なモノ」をしっかりとメモしてきて、こちらにご相談ください。ケースに応じて対応させて頂きます。

4.新居のローン負担と、現在居住している家の費用

注文住宅の場合、通常、土地の購入が決まってから正式に設計作業がスタートします。そして、工事が終わって、新居への引越しが完了するまで、概ね9〜12ヶ月程度。当然、その期間にはローンの月々の支払いが始っているわけで、現住の家賃などの負担とダブルパンチになってくるわけです。
とくに、ローコストプロジェクトの場合、それはとってもシビアな問題です。
そういう場合は、前もって期間の希望をお伝え下さい。
無理な場合は、ムリ。でも少しでもスケジュールを早める方策は、少なからずあります。思い切ってご相談ください。
(エスは、他の「アトリエ系設計事務所」よりも、完成までの期間を少し短く設定しています。理由は、上記の通り。でも早く進めたからといってクオリティを下げるわけでないのでご安心を。)

5.建設可能な建物の大きさをチェックする

家を建てるためには、いろんな法律の規制があります。
不動産屋さんからの情報で、一応の基本チェックは可能ですが、やはりここは家づくりの専門家である「建築家」(エス)に相談してみて下さい。
とくに都心部での小さな土地では、建築家はいろんな「得意ワザ」をもっているのです。不動産屋さんだけに相談する場合に比べて、はるかに有意義なお話が聞けるはずです。
いわゆる「住み心地」は、単純に「面積」という数値だけでは成立しません。
たとえば小さくて不利な条件の場所でも、「小さいけれど素敵な住み心地」は建築家の手によって実現可能となります。(「小さいからこそ、素敵な住み心地」というのも、最近はおススメしています。)
ダメかなあ..と思った物件でも、意外とイケる場合がありますよ。

6.土地は、どこで探すか。

土地購入を検討したことがある人ならば「レインズ」って聞いたことがあると思います。レインズとは、不動産業者向け物件情報ネットワークのことです。
通常、一般客から相談を受けた業者さんは、レインズで物件検索して、情報を入手。それをお客さんに紹介する..というパターンなわけです。
かつての一般向け不動産サイトは、情報量としては、専門家向けのレインズに全く太刀打ちできませんでした。だから、不動産屋さんの情報だけが頼りだったわけです。
でも、最近の一般向け不動産サイトはレインズに匹敵するほどの、かなり多くの情報が掲載されるようになりました。一般の人たちでも複数のサイトをチェックしていれば、不動産業者さんより早くいい情報をキャッチすることも可能です。レインズに掲載された情報の転載はもとより、時にはレインズ掲載前のホットな情報も発見できることがあるようです。
とにかく、まめにチェックすること。
そして、気長に待つことです。
やみくもに頑張っても、いい情報は現れません。まさに「出会い」を待つ、という感覚ですね。
そして、ピンときたら、すぐ行動。
いいもの(マイナス要素の少ないもの)は、当然、他の人だってピンと来ているかもしれません。
すぐに業者さんから情報を入手して、できるだけ早いうちに現地を見てみることが重要です。
結果、購入にまで至らなくても、その行動を何度かくり返すこと。
数多く物件を実際に目で確かめるという経験を重ねることは、土地を見る目を育てることと同時に、自分たちのライフスタイルを現地でシミュレーションして考える..という意味で、大変有意義なトレーニングなのです。

7.どういう土地が「買い」なのか。

こう言ってしまってはナンですが、「第一印象が良かったら、OK」「ピンときた!ビビッときた!それを買うべし」。
理論的に説明不可能ですが、どうやらそれが真理のようです。
値引きできるのか?とか、どういうプランができるのか?とか..そういうことは勿論重要ですが、所詮、テクニカルな問題です。なんとかなる部類の問題です。
これから何十年も住む場所として、「気持ち」を一番大事にしなきゃいけないのは自明だと思います。
僕の経験上では、最初にお客さん達が第一印象で「ピン」ときた物件を購入した場合、不思議なことに、土地の価格交渉が意外にうまくいったり、設計がとてもしやすかったりと、色んなことがスムーズに進む傾向にあります。
きわめて非科学的なオチで申し訳ないのですが、つまり、そういうコトなのです。

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にわかに世の中が動き出しています。
この変化自体には、支持できないこともいくつか当然あって、冷静に行動しなきゃ危険な目に遭うケースは数多くあると思います。
ただ、不動産の市場は比較的活発化していることは事実で、家をつくりたい人にとっては、動くチャンスです。
マクロな目で見れば、日本固有の「土地問題」や「都市問題」は、何らかの形で改革しなくてはならないことは間違いないのですが、僕は、現行制度の中で出来ることをやる..というスタンスは重要だと思います。そして、そのひとつひとつが、日本の風景を少しずつ変えていければ..と少しオーバーだけどそんな野望を抱いています。

エスでは、家づくりの相談を随時受付中。
まだまだ夢の段階の人も、今まさに買うべきか?を悩んでいる人も、気軽に相談してみてください。
相変わらず忙しいけれど、積極的に対応させていただいています。