2008年09月19日 4. 建築・空間・素材論

2nd Cycle

雨。都心を歩く。
青山スパイラルに立ち寄り、"Be Honest! 〜次世代へのタイムレス・デザイン"を見る。

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展示内容は、フィンランドの建築家アルヴァ・アアルトが75年前にデザインした椅子を素材としたシリーズの展開である。


新しいクリエイター達によるNewバージョンとともに展示されている「2nd Cycle(セカンド・サイクル)」が僕の目を引く。


2nd Cycle(セカンド・サイクル)。

つまりヴィンテージ品の「再販バージョン」である。


発表以来、何十年も世代を超えて愛用されてきた椅子たち。

元の所有者を離れ、各地に眠っていたものを製造メーカーのartek社が収集し、座板の裏にRFIDプレート(無線ICチップ)を取付けて履歴管理しながら再販していく。
(→artekのサイト


この方法のキモは、
ユーザーが「実用品」として使い込むことにより、どんどん「年季」が入っていく。それとともに、その「使われ方」や「手入れの履歴」が情報としてモノ自体に蓄積されていく..ということ。


ある人がこれを手放し、回収再販されたとき、
次の所有者(使用者)はその椅子が辿ってきた「歴史と物語」をRFIDプレートの記録から知ることができるのだ。

そして自ら、つぎの物語を紡ぎだしていく。


ヴィンテージとしての価値をいたずらに吊り上げることだけが目的ではないところがいい。

ユーザーが自由に使えば使うほどに、
このいわゆる「飽きのこないシンプルなデザイン」の椅子のなかに、豊穣な物語が蓄積されていく。


家具(椅子)という「実用品」ならではの素晴らしいアイディアだと思う。


最近、僕が面白いと思ってる「中古住宅のリファイン」に通じるものがある、な。




 
加藤幸彦
KATOUYUKIHIKO


エス
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